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- ID:
- 48345
- 年度
- 2010
- 月日:
- 1025
- 見出し:
- 保津川筏流し、1300年の伝統継承を NPOなど再現
- 新聞・サイト名:
- 朝日新聞
- 元URL:
- http://mytown.asahi.com/areanews/kyoto/OSK201010230169.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 平安京造営の頃から木材を運ぶために行われていたと伝わる「筏(いかだ)流し」が23日、亀岡市の保津川で再現された。筏による観光振興と技術の継承に取り組むNPOや観光船の船頭、同市などでつくる「京筏組」が主催。地元産の丸太60本を組んだ筏で約3キロを30分ほどかけて下った。今後、筏
流しの見学や体験ツアーの実施を目指す。
この日は新保津大橋(同市保津町)近くの河川敷で、保津川遊船の船頭らが約3時間かけて筏を組み立てた。地元産のスギやヒノキの間伐材(長さ約4メートル、直径約20センチ)を8本ずつ、木の枝とツル、U字形の金具だけで固定。できた筏6枚をツルでつないで船頭ら5人が乗った。
また、河川敷には保津川水運の歴史についてのパネルや当時使われた道具を展示。観光客らが解説を聞き、水に浮いた筏の上に乗る体験もした。
亀岡市文化資料館によると、筏流しは約1300年前から、丹波山地の木材を運ぶために発展してきた。江戸時代末期には年間約60万本が京都・大阪に送られたが、鉄道や道路の整備により、戦後しばらくして途絶えたという。
京筏組は技術を継承し、新たな観光資源にしようと、80歳を超えた当時の「筏士」から組み立て方を聞き取り、2008年9月、約60年ぶりに筏流しを再現。昨年も嵐山(右京区)までの筏流しを成功させた。流した木材は京福電鉄の駅のいすや神社の柵に活用。今回流した木材は東映・京都撮影所(同区
)などが使う予定だ。
NPO法人「プロジェクト保津川」理事の早田和仙(はやた・かずのり)さん(34)は「この地で受け継がれてきた筏流しの技術を、自分たちの代で途絶えさせてはいけない。観光振興に活用することで伝統を守っていきたい」と話している。
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