v10.0
- ID:
- 48228
- 年度
- 2010
- 月日:
- 1019
- 見出し:
- 「愛知ターゲット」提唱 政府方針、数値目標へ交渉
- 新聞・サイト名:
- 中日新聞
- 元URL:
- http://www.chunichi.co.jp/article/feature/cop10/list/201010/CK2010101802100004.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
-
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)後の生態系保全の世界共通目標となる「新戦略目標」について、日本政府は、陸域の保護地域を2020年までに地球全体の15%などとする数値目標を盛り込んだ「愛知ターゲット(目標)」を、18日に開幕するCOP10で交渉方針としていることが明らかにな
った。愛知ターゲットが採択されれば、同条約の下では初の数値目標設定となる。
新戦略目標は、地球上の生きものが毎年、4万種絶滅し、世界の森林の1300万ヘクタールが消失するという生態系の危機を防ぎ、多様性を復活させるグランドビジョン。COP10では2020年までの目標が協議される。
愛知ターゲットの草案では、海域については海洋資源が国境を越えて分布するため、具体的な数値を掲げず、「何パーセント」かの保護地域を設定するよう各国に求める。一方、途上国が援助資金増額の数値目標を求めていることには反対を表明する。
これまでの国際交渉では、欧州連合(EU)が「20年までに生物多様性の損失を止める」と強い目標を掲げる一方、ブラジルなど途上国は「達成にはこれまでの100倍の資金援助が必要」と訴え対立状態が続いている。COP10議長国として日本政府は、EUと途上国の主張の調整役を務め、締約国全体
が合意に達する目標づくりに全力を挙げる。
名古屋市で開催中の国連地球生きもの会議では、既に関連会合で「名古屋・クアラルンプール補足議定書」が採択され、COP10でも「名古屋議定書」案が協議されている。ともに「名古屋」を冠していることから、新戦略目標では名古屋市と開催協力している愛知県の名を冠する方針だ。
..