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- ID:
- 46023
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0518
- 見出し:
- 深川産アッサリーです
- 新聞・サイト名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news/20100519-OYT8T00153.htm
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
-
地元家具職人ご当地キャラ作成
江戸の下町情緒が残る深川の街をPRしようと、深川で生まれ育った家具職人が、江戸前のアサリをデザインしたキャラクターを使って、土産用グッズの製作に力を入れている。グッズ作りは、江東区の補助金制度で進められており、土産物店が、キャラクターの焼き印入りの木箱をつくだ煮の販売時に利用
するなど、地元に少しずつ浸透し始めている。家具職人は「地元の人たちの理解を得ながら、キャラクターを広めていきたい」と意気込んでいる。
(北浦義弘)
土産用グッズの製作に取り組むのは、生まれも育ちも深川という家具製造業の古川良治さん(61)。
「深川のアッサリーちゃん」グッズを製作した古川さん
8年前、深川をPRするキャラクターがないことに気づいた古川さんが、妻の千恵子さん(59)に頼み、「深川丼」で知られる江戸前のアサリをかたどった「深川のアッサリーちゃん」をデザインしてもらった。ピンク色の貝殻に短い手足がついたキャラクターは、漫画家の室山まゆみさんの作品「あさりちゃん」に遠
慮して、名前に「ッ」を入れたという。
アッサリーちゃんの木製人形(高さ約95センチ)を作って、工房の入り口に飾ったのは5年ほど前。「かわいい」と、子どもたちに予想以上の人気を集めたが、その後の活用方法は、地元の祭りで、アッサリーちゃんを描いた木製玩具を披露し、子どもたちに遊んでもらうぐらいだった。
転機は昨年9月。区の広報紙に掲載されていた名産品や土産物を作る事業者への補助金制度に飛びついた。商工会議所や商店街連合の幹部らの審査を経て、今年1月、補助金十数万円の交付が決まった古川さんは、アッサリーちゃんをデザインしたTシャツ、クッキー、玩具、携帯電話のストラップ、
バッグ、木箱など、約15種の土産物用グッズを次々に作った。
古川さんの取り組みに、地元の商店なども理解を示し始め、土産物店「江戸みやげ屋たかはし」では、アッサリーちゃんの焼き印が入った木箱につくだ煮を入れて販売。「区の予算で作ったグッズなので、盛り上げてゆきたい」とエールを送る。ほかにも洋菓子店が、クッキーの試作を行うなど、まだわずかだ
が協力の輪が広がっているという。
土産用グッズは、地元の商店や観光施設で委託販売するが、古川さんは「収益よりも、まずは地元や観光客に愛されるキャラクターになってほしい」と話している。担当の区文化観光課も「地域活性化に役立つよう、キャラクターのPRを含めて支援していきたい」としている。
(2010年5月19日 読売新聞)
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