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- ID:
- 47873
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0927
- 見出し:
- 猛暑の余波? 県内の樹木にナラ枯れ被害広がる
- 新聞・サイト名:
- 神戸新聞
- 元URL:
- http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0003479496.shtml
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 樹木を枯死させる伝染病「ナラ枯れ」の被害が、この夏の猛暑もあって兵庫県内で急速に拡大している。林業の衰退や里山の管理不足で伝染病がまん延した上、猛暑で乾燥が激しく、枯死に拍車をかけたとみられ、被害は昨年の2倍になる見込み。倒木の被害が出るほか、木の実を餌とするクマなどの
動物に影響する可能性もある。県は10月、被害が出ている自治体と共同で対策に乗り出す。
篠山市の中心部から車で25分にある県立ささやまの森公園。通常なら10月下旬ごろから葉が色付き始めるが、9月中旬にもかかわらず、赤茶けた木々が目立つ。一瞬、紅葉と見間違えてしまうほど。近づくと葉が枯れ、どうにか枝に付いている状態だった。
県豊かな森づくり課によると、これまでナラ枯れは県内では但馬地域と丹波、宍粟市のみだったが、今年は新たに篠山、川西、神戸市灘区で被害が確認された。感染し、水を十分に吸収できなくなった樹木が、今年の猛暑で乾燥が進み、一気に枯れていったとみられる。被害に遭った面積は、昨年度の約9
0ヘクタールの2倍に広がる見込みという。
ナラ枯れした樹木は再生できず、放っておくと腐り、風水害などで倒れて2次被害をもたらす可能性もある。集団で伝染すると山から木の実がなくなり、餌を失った動物が人里へ降りてくる危険性も指摘される。
こうした状況に、県は10月上旬、被害が出ている自治体を集め、初めて連絡協議会を開催。専門家の意見を聞きながら、被害拡大を食い止めるための方法などについて話し合う。
(斉藤絵美)
ナラ枯れ コナラやクヌギなどのナラ類に、体長約5ミリのカシノナガキクイムシ(カシナガ)が持ち込んだ菌が増殖して起こる。菌が入った木は水を十分に吸収できなくなり、早くて20日程度で枯れる。予防策として樹木にシートなどを巻いてカシナガを近づけない方法があるが、感染後の抜本的な対策は確立さ
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