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- ID:
- 47869
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0927
- 見出し:
- ブナ林「沼の平」26日開通
- 新聞・サイト名:
- 朝日新聞
- 元URL:
- http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000511009250001
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 中越地震で立ち入り禁止6年
2004年の中越地震で登山道が土砂崩れを起こし、立ち入り禁止となっていた只見町のブナ林の名所「沼の平」が日、同町観光まちづくり協会が主催するイベント「沼の平 ブナの森散策」を機に6年ぶりに入れるようになる。同町では今後、ブナ林を生かした産業振興と合わせ、自然との共存の
方法についても模索していく方針だ。(関田航)
●只見町のイベントガイド付きで許可/自然と産業共存模索
開通を前にした17日、同町の職員に同行し、沼の平を訪れた。会津森林管理署の作業道を歩くこと約15分。上り坂がややなだらかになり、左手に緑の美しい沼が見えた。落ち葉が積もった足元は柔らかく、歩きやすい。左右のブナの大木が空間を作り、なんともいえない居心地の良さを演出していた。
沼の平は越後三山只見国定公園の中にあり、手つかずの原生林に加え、湖沼や風穴などが観光客の目を楽しませていた。平らで歩きやすいのも魅力の一つで、同町産業振興課の増田功さん(45)は「町のブナ林の中でもイチ押しスポット」と話す。
ところが、04年に起きた新潟県中越地震により、登山道が土砂崩れを起こした。地盤がゆるみ、これまで立ち入りが禁止されていたが、同町と森林管理署が昨年春、国から許可を得て、復旧に向けた作業を進めてきた。今回は、同町観光まちづくり協会があっせんするガイドが同伴することを条件に、6年
ぶりに立ち入りが認められた。
同町のブナ林は、約4万ヘクタールあり、国内最大とされている。05年、08年には「世界ブナ・サミット」を開催し、世界各地の研究者らが生物の多様性と重要性を発表。07年には「こどもブナサミット」を開催し、世界に誇る自然環境を守っていこうと「自然首都・只見」を宣言した。
今回、登山道の再開通に伴い、沼の平を観光や産業の中心としていくと同時に、町はブナ林の保全を呼びかけて自然との共存のあり方も探っていく。
26日の「沼の平 ブナの森散策」は定員24人で、すでに満員だが、10月3、10、17日にも開催する。定員はいずれも24人。問い合わせは同町観光町づくり協会(0241-82-5250)へ。
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