v10.0
- ID:
- 45855
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0430
- 見出し:
- 被爆桜 平和へ思い新
- 新聞・サイト名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kyoto/news/20100430-OYT8T00072.htm
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- トナム戦争で米軍が散布した枯れ葉剤の影響とされる結合双生児として生まれ、分離手術を受けたグエン・ドクさん(29)が29日、東山区の支援団体代表宅を訪れ、昨年10月に授かった男女の双子の誕生を祝って植えられたサクラの横に、記念碑を立てるイベントに参加した。ドクさんらは高さ80センチほど
のサクラの苗木を前に平和への思いを新たにしていた。
訪れたのは「ベトちゃんとドクちゃんの発達を願う会」代表で、滋賀大名誉教授の藤本文朗さん宅。藤本さんは1985年にベトナムを訪れた際にドクさんと出会い、車いすの贈呈をはじめ様々な支援活動を行ってきた。
ドクさんが長女を、「桜」を意味するアンダオちゃんと名付けたことから、平和祈念の象徴である「被爆桜」の苗木を、同会が広島県の学校から今年2月に譲り受けた。当初はドクさんが過ごしていたホーチミンの病院に植樹する予定だったが、亜熱帯気候ではサクラが育たないことがわかり、藤本さん宅に植え
られた。
ドクさんは、ベトナム戦争終結から35年を迎えるのに合わせ、全国の支援団体の招きで来日。29日は藤本さん宅でドクさんが木製の記念碑に家族の名前を書き入れ、サクラの横に立てた。
藤本さんは「原爆も枯れ葉剤も、米軍が使用した恐ろしい兵器だ。平和を願い、サクラもドクさんの子どもたちも共に成長してほしい」と語り、ドクさんは「ベトナムと日本とのつながりが生まれ、とてもうれしく思う。花が咲いたら子どもたちにもぜひ見せたい」と話していた。
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