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- ID:
- 46514
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0622
- 見出し:
- ステキ長生き:幸せ呼ぶフクロウ刻む 溝口義種さん /埼玉
- 新聞・サイト名:
- 毎日新聞
- 元URL:
- http://mainichi.jp/area/saitama/news/20100622ddlk11040197000c.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
-
ふじみ野市北野・溝口義種さん(76)
会長を務める内装工事会社の事務室は、100体を超える木彫りのフクロウが来客を迎える。「無心に作っているうち、フクロウっぽくない顔の作品も増えてきました」と顔をほころばせた。
鹿児島県生まれ。家具職人を経て起業。12年ほど前、海外から持ち帰った個人用テーブルクロスの絵を前にして思いついた。「立体にしたら面白そうだ」。丸のみや彫刻刀を握り、独学で完成させた。木彫り作品を始める契機となった。
社長を退いた70歳から本格化。少年のころ、古里で見たフクロウを思い浮かべ09年、ピラミッド形に積み上げた84体を、日本最大級の公募展「国展」に出品した。知人から「縁起がよい」「かわいい」と引き合いが相次ぎ、フクロウ一筋に。
余った材木や廃材、間伐材を活用する。曲がったり節やひびのある形状を生かすため、思いもしなかった姿形や表情のフクロウが生まれ、創造意欲をかき立てられる。
趣味の作品は約380体になり、今春は市役所各課に50体を寄贈。「多くの人が幸せになるよう願いを込め、目標は1000体です」と意気込む。事務所一角の作業場から響く木づちの音は、電話をかけてきたお得意先から「元気にやっているね」と感心され、制作の励みになっている
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