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ID :  15457
公開日 :  2010年 3月24日
タイトル
[古民家集落の魅力実感 島田で山村体験交流ゼミ
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新聞名
静岡新聞
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元URL.
http://www.shizushin.com/news/local/central/20100323000000000039.htm
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元urltop:
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写真:
 
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古民家集落を生かし、地域活性化を目指す島田市伊久美二俣地区有志の「チーム二俣・楽山舎」と市は22日、第1回山村体験交流ゼミを同地区で開いた。市内外から事前応募の35人が参加し、明治期の古 民家や、大正期以前とみられる「ほいろ」など、数々の“地域資源”を確認した。
 茶産地であり、茶の輸出で繁栄した歴史を持つ伊久美二俣地区には、茶農家を中心とした昭和初期以前の古民家約20棟が現存。ほとんどが母屋と脇屋、製茶作業(荒茶づくりの手もみ)用の茶部屋を同一敷地内に持 つ構造になっている。
 この日は、県立大の元客員准教授で、お茶の郷博物館での勤務経験も持つ二村悟・工学院大客員研究員(37)=建築学=を講師に迎え、「静岡茶発展と建築・文化の近代化」をテーマに座学と見学会ウオークを行った 。
 参加者は、かつて茶農家だったという浜野隆伺さん(61)方の木造平屋の茶部屋を訪問。障子窓の下に据え付けられた茶の手もみを行うための台「ほいろ」について講師から「大正以前の物とみられ、長さ2間(約3・6メ ートル)と、通常の2倍の大きさ。土の中に炭火を置き、その上に鉄板などを敷いて、数人が同時に手もみ作業に当たったと考えられる」などと説明を受けた。
 藤枝市で茶の手もみ保存会活動に携わる茶農家の臼井澄江さん(72)は「2連のほいろはこの辺りでは初めて見ました。よく残っていたものですね」と感心した様子で眺めた。二村講師は「静岡の茶産業が次々と近代化 していった中で、古民家の建築物が個々の点ではなく、面(集落)として残ったのは珍しいし、貴重。大切にしてほしい」と話した。