ID :
6991
公開日 :
2008年 4月 2日
タイトル
[写真/組を超え宮大工育成――美原加工センター
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新聞名
日経ネット関西版
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元URL.
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news003537.html
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元urltop:
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写真:
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技術やノウハウを伝承
美原加工センターは、6組の宮大工が集う木材加工場。約70人の職人が技術やノウハウを教え合い、競い合い、互いに鍛えている。1人前になるまで20年はかかるとされる宮大工の世界で、若手の育成にも一役買ってい
る。
学校の体育館ほどの広さのセンターには木材が所狭しと並び、現在は3組がそれぞれ五重塔の部材を制作中だ。寺社建築に欠かせない原寸大の図面に必要な計算方法「規矩術」の使い方などを相談し合う。「互いに意
識し合うことでより良い仕事ができる」と木内組の木内茂雄氏は技術向上の利点を強調する。
棟梁(とうりょう)を目指す若手にとっては、技術習得の場。仕事は盗んで覚えるのが宮大工の世界だが、センターでは寺社建築の模型を作るなどして若手に仕事を教えている。組の垣根を越えた技術伝承も盛んだ。
最近は宮大工志望の若者も増えつつある。直接センターを訪れる若者もおり、1カ月に2人ほどが宮大工の世界の門をたたくという。