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木造建築のネツト記事
ID :  5717
公開日 :  2007年 12月11日
タイトル
[柱や床板の年輪年代測定
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新聞名
信濃毎日新聞
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元URL.
http://www.shinmai.co.jp/news/20071211/KT071210FUI090004000022.htm
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元urltop:
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写真:
 
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解体修理が行われている木曽郡大桑村殿の県宝・池口寺(ちこうじ)薬師堂で10日、建築部材の年輪を調べて木が伐採された年を特定する年輪年代測定のための写真撮影が行われた。奈良文化財研究所の 光谷拓実・首席研究員が「古い時代の大型建築物の解体修理は限られており、貴重な機会」と手弁当で実施。創建年や修理の歴史などの解明に役立てる。
 年輪年代測定は、樹木の年輪が気温や降水量、日照量などの影響を受け、年ごとに異なった幅になることに着目。同じ時期に成長した同じ樹種なら年輪幅の変化が共通していることから、「暦年標準パターン」との比 較によって年代を特定できる。ヒノキについては紀元前912年までの暦年標準パターンができているという。
 この日は、1300年代の初期に建築されたとみられる薬師堂の柱の断面に胡粉(ごふん)を塗って年輪を浮き立たせ、写真撮影を行った。はりや垂木、床板など樹齢100年以上の年輪がある部材の撮影を繰り返した。
今後、年輪の幅を100分の1ミリの精度で測定し、暦年標準パターンと照らし合わせる。
 光谷首席研究員は「素材の状態が非常に良いので、良い結果が多く出ると思う。部材の年代がはっきりすれば、建物だけでなく地域の歴史を調べる力になる」と話した。
 県内では、上田市の安楽寺の国宝・八角三重塔や、飯田市南信濃の遠山川などに地震で埋もれたとみられる木の年代がこの方法で測定されている。
 光谷首席研究員によると、研究開始当初、樹齢300年以上の天然素材として入手できたのが木曽ヒノキだったという。「正確なパターンをつくるため木曽ヒノキに執着し、木曽ヒノキがあったからこそ、この測定手法を 確立できた。今回はその恩返しです」と話していた。