ID :
5561
公開日 :
2007年 12月 3日
タイトル
[函館のレトロ建築、太刀川家住宅・店舗
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新聞名
エキサイト
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元URL.
http://woman.excite.co.jp/odekake/sanpo/sid_23686/
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元urltop:
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写真:
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函館弁天町を代表する建築といえば、やはり今回紹介する太刀川家住宅店舗だろう。
かって東浜から西浜と呼ばれた地域を貫く海岸線の通りに、この建物は存在するが、この地域は明治初頭から函館海産業の中心として栄えた地域。この太刀川家のほか、前回紹介させていただいた日魯漁業の旧堤商会
をはじめ、明治期から大正初期に建てられた海産関係の商家だった建物が多く現存している。
そして、この太刀川家は明治34年に当時米穀商や漁業、回漕運業で財を成した初代・太刀川善吉が建てたもの。また初代もそうだが、二代目の太刀川善吉も函館経済の発展に大きく関与した人物である。建物のデザイ
ンは建物両脇に〔うだつ〕の付いた和風の商家であるが、煉瓦製で外壁に漆喰を塗ってできた、この当時の函館に多く建てられたスタイル。1階部分に洋風の意匠が見られるのが、いかにも明治期の建物らしい。
また1階土間も米穀店らしく広く取られており、建物内もケヤキ等の木材がふんだんに使われているという。残念ながら内部は公開されていないが、多くの建築関連の書籍で紹介されているので、詳しくはそちらを参照し
ていただきたい。
この太刀川家は、写真より実際にご覧いただいた方が、その存在感に圧倒されると思う。遠くからでも一発で分かるし、市電に乗っていると建物裏手がちらりと見えるのだが、存在感ある後姿も圧巻である。この建物へは
、函館の観光スポット・ベイエリアより歩いて約10分で行ける。太刀川家をはじめ、弁天町・大町の歴史的建造物は一見の価値があり、訪れて決して損にならない地域である。