ID :
5543
公開日 :
2007年 12月 1日
タイトル
[ワイドショー型複合不況で沈む日本経済
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新聞名
nikkei BPnet
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元URL.
http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz07q4/553198/
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元urltop:
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写真:
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2007年の日本経済は、残念ながら新しいタイプの不況に入り込んだようです。ワイドショー型複合不況とも言えるでしょう。不祥事、報道、国会追及、ワイドショー、謝罪、糾弾、法律やルールの改正、極端な
業界の落ち込み、そして日本経済の落ち込み、というプロセスが蔓延しています。
ところが、日銀の金融政策も政府の経済政策も、景気は上向きというコメントを繰り返すばかりで、これまでこうしたミクロの落ち込みがマクロに及ぼす影響をトータルに捉えてきませんでした。
いまや、日本経済は急速に下降線をたどりだしています。景気が悪化していることを認めて、有効な手を打たなければ、日本経済の衰退は加速し、多くの国民の暮らしも人生設計も大きなマイナスの影響を受けるでしょ
う。
法律改正で住宅着工件数に急ブレーキ
まず、住宅です。今年のアメリカはサブプライムローン問題で大揺れです。住宅着工件数が大幅に低下しました。ところが、日本でも住宅の建設に急ブレーキがかかっています。月次の新設着工件数が去年の半分近くに
まで低下しています。去年大きな問題になった耐震偽装問題で、建築基準法が改正され、建築確認や検査が厳格化され、罰則が強化されました。
途中での設計変更も原則許されなくなりました。工場生産型の大手のハウスメーカーは対応できても、施主と相談しながら作るような工務店や伝統工法での建築は難しくなりました。中小の建設会社や関連の左官屋さん
などの倒産や廃業が相次いでいます。