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ID 1448
登録日   2006年 8月 6日
タイトル
森の神様カツラ
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://hokkaido.yomiuri.co.jp/tanken/tanken_t021005.htm
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元urltop:
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写真:
 
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「何の木なの、この大きい木は森を守っているの」――。植樹ボランティアに参加した小学生の素朴な質問が、このカツラの巨木を「森の神様」と名付けた。 樹高31メートル、幹の周囲が11・5メートルにもなる「森の神様」。900年間、旭岳ふもとの森林を見守っている  大雪山系旭岳の麓(ふもと)の天人峡へ向かう途中の上川・美瑛町内に、樹高31メートル、幹の周囲11・5メートルの巨木がひっそりと佇(たたず)む。推定樹齢900年。紫式部が源氏物語を書き上げたころ、森の神様は この地に生まれ、以来、森を見守ってきた。
 カツラの寿命は3、400年。しかし森の神様は1度倒れた後も、根元や倒木から再び萌芽し、生まれ変わって森を守り続けた。2、3度生まれ変わったといわれ、3本の主木が円形に合体して1つの株を作り、その周りを 十数本の幹が囲う。新しく出た芽は、つる草のように根元から伸び、その姿は、森の神様の輪廻(りんね)を象徴しているかのようだ。
 森の神様は、周囲から大量の水と栄養分を必要とするため、半径約10メートルの範囲内にはクマザサなどの雑草があまり生えない。そのためハルニレやヤチダモなどの周囲の木々は、森の神様を遠巻きに取り囲み、 まるで崇拝しているようにも見える。
 森の神様が親しまれるようになったのは、ここ数年のこと。1998年に環境ボランティア団体「自然・文化創造工場」が北海道森林管理局の協力を得て、当地でボランティア活動を始めた際、森の神様と名付け、以来、周 囲での森林保全活動を続けている。2000年には、林野庁が全国で選定した「森の巨人たち百選」に選ばれた。
 同工場の青木典彦さん(41)にとって、初めて参加した環境保護活動が、森の神様との出会い。それだけに特別の思い入れがある。いまでも年に数回、周囲の下草刈りなどの整備事業に参加したり、子供たちに自然の 素晴らしさを実感してもらおうと、現地で勉強会を開くなどして、森の神様を支えている。
 しかし、不安がないわけではない。巨木として紹介されるようになり、多くの人が訪れることで、森の神様が支える自然環境が荒らされる危険がある。「森の神様は環境保護のシンボル。みんなで支えなければならない ことを忘れないで欲しい」と青木さんは語る。
 道森林管理局も独自の取り組みで森の神様を支える。長寿という優れた性質に注目し、昨年、森の神様から108本の枝を採取し、育種場で育て、優れた木を増やそうと試み始めた。そのうちの5本が順調に生育し、近く 現地に植樹して戻す予定だ。同局の十河正・技術開発主任官(59)は「木の世界は何百年という単位。この5本を植えて、どうなるかはわからないが、できる限りのことをしたい」と期待を込める。
 森の神様と人間の共生の歴史は、いま始まったばかり。その孤高で神秘的な佇まいを、私たちは乱すことなく支え続け、数百年後の生まれ変わりを静かに見守りたい
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このページの公開日は1999年11月12日。最新更新日はです。

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