ID 14711
登録日
2010年 1月17日
タイトル
庭の樹木、真冬の手入れは?
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/soudan/20100115-OYT8T00814.htm?from=yoltop
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元urltop:
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写真:
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冬は「樹木の休眠期」と聞きました。我が家の庭には梅と八重桜を植えているのですが、満開の春を迎えるために、「休眠期」の間にしておいた方がいいことはありますか?寒い時期は庭に水をやるのをやめ
ていたのですが、雨の日が少ない時などは、ある程度はあげておいた方がいいのでしょうか。(神奈川県川崎市 会社員 51歳 男性)
木によっては剪定必要、春・夏に向け「寒肥」も
厳しい寒さが続いています。庭の樹木もすっかり冬篭りです。木枯らしが吹くこの季節は植物も休眠中のものが多く、庭の作業も比較的、暇な時期ですが、寒肥や落葉樹の整枝など庭木には欠かせない作業もあり、今年 の庭作りの基本ともなる大切な時期です。
今回のご質問は、休眠期の梅と八重桜の木のお手入れ方法についてですね。
まず梅ですが、冬の時期(12月~1月)、徒長枝や不定芽が発生しやすいこの時期に、樹形を見ながら剪定します。徒長した枝の花芽を避けた、3分の2~3分の1ぐらいを思い切って切り落とします。目安として、しっか
りとした強い枝は長く、反対に弱い枝は短く剪定すると、強い枝が次に出てきます。鉢植えしてあるものは、花が咲き終わってすぐに、強剪定します。
次に肥料のことですが、寒肥をします。寒肥とは、休眠期に与える肥料の事で、効果は、春の芽吹きを助け、夏に葉を茂らせる肥料です。花の咲く前の12~1月頃に、ゆっくり効果が現れる有機質肥料を与えます。与え
方は、木の周辺を輪状に20cm~30cmの溝を掘り鶏糞や堆肥、腐葉土を埋め込むようにします。場所的に難しいようでしたら、木の間に穴を掘って肥料を与えるだけでもいいです。また園芸店では、樹木専用の肥料も
販売していますのでそちらも便利です。
冬に発生しやすいカイガラムシは、木が小さく被害が少ないようでしたら、歯ブラシで落として様子をみてください。被害が大きいようでしたら、専用の薬を散布して防御します。
次に桜の木は、放置しても自然と良い樹形をつくる木のため、剪定は必要ありませんが、枝が絡み合っている「からみ枝」や株元に勢い良く出てしまっている枝(やご)、木の内に出てくる「ふところ枝」などがある場合は、
剪定して枝を整えます。切った枝口には、保護剤を塗布して腐敗菌の侵入を防ぎます。
寒肥は、梅同様に花の咲く前の時期に、根元の周りを掘って、堆肥、腐葉土、鶏糞を埋め込みます。また、水やりは、梅と桜とも通常は、特に必要はありませんが、あまりにも乾燥が続くようでしたら、根元にたっぷりと与え
てください。
桜は、昔から花を観賞して楽しむだけでなく、開花時期は農事暦としても利用される、日本を代表する花です。そして梅も中国原産で、古くから日本各地に植えられ、春を告げる花として親しまれている日本的な花木で
す。冬の寒い時期ではありますが、春を告げる満開の花を楽しみに、手を加えてあげてみてください。
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