ID　10999

登録日　2009年 3月24日

タイトル

地元産西川材で道標　往年のにぎわいを　飯能・吾野宿　道遊会メンバー

新聞名

埼玉新聞

元URL.

http://www.saitama-np.co.jp/news03/24/01l.html

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かつて秩父街道の宿場町として栄えた飯能市の「吾野宿」に往年のにぎわいを取り戻そう―と、吾野宿道遊会（金子堅造代表）のメンバーが二十一、二十二日、宿場町だった国道２９９号の旧街道に“記念柱”と もいうべき巨大な木製の道標を三本設置し、関心を集めている。
　吾野宿道遊会は、大正時代に建てられた古民家が今も残る歴史ある吾野宿（同市坂石町分）の街並みの再生と活性化を目指す地域の年配有志二十人が昨年四月結成。約二キロの旧街道に西川材で作ったプランター やベンチを設置し、朝顔などの花を植えて、地域の景観に一役買っている。
　吾野宿はかつて西武池袋線の終点駅で、秩父へはバスでつなぎ、西川材の主産地として栄えたが、最近、外材に押されて西川材は衰退し、後継者となる若者たちも都会へ移り、急激に町は寂れていった。
　道遊会のメンバーは「それではならじ」と秩父や顔振り峠、高山不動尊に行くハイカーや観光客を街道にも誘致して、昔のにぎわいを取り戻し、さらに職場を用意して、若者たちをＵターンさせることを目指して活動を 活発化させている。　 　その一環として考えているのが約二キロの旧道（街道）を「道の駅」にして、古民家のある町の景観を売り物に、駐車場やトイレ、お土産物屋、飲食店を用意して国道２９９号バイパスの通り客を迎え入れること。
　旧街道に設置した三本の道標はその目印となるもので、高さ二・七メートル、太さ六十センチの地元産西川材の杉材でできている。「秩父街道・吾野宿」と刻んでいるが、巨大でとても迫力があり、金子会長は「吾野宿の 新たな魅力としてハイカーや都市部から訪れる人や地域住民に多いに注目を集めるものと思われる」と期待している。
　これは同市の山間地域振興事業の補助金を活用したもので、今回、新たに休憩してもらう木製ベンチも五カ所に設置した。
　道遊会は今後、バイパスにも旧道へ誘導する案内看板を設置し、西川材を活用した木製の作品を旧街道に展示し、木の良さを訪れる客に知ってもらい、高麗川や奥武蔵の山々など自然に恵まれた吾野宿をＰＲしたい 、と張り切っている。