ID 10742
登録日 2009年 3月 3日
タイトル
弥生後期 質素な木製よろい 奈良・大福遺跡
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新聞名
MSN産経ニュース
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元URL.
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/090304/acd0903042233006-n1.htm
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元urltop:
-リンク切れ-
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写真:
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奈良県桜井市の大福遺跡で、弥生時代後期(2世紀後半)の木製よろいが見つかり、市教育委員会が4日発表した。実際の戦闘に使われた痕跡はないものの、中国の歴史書「魏志倭人伝」などでは、この時期
に西日本を中心に「倭国大乱」があったとされ、邪馬台国誕生前夜の各勢力間の緊張状態を伝える資料になりそうだ。
木製よろいは、トチノキの巨木をくり抜いて加工したもので、前板と後ろ板を革ひもで結びつける構造。前板2片と後ろ板1片が見つかった。
後ろ板の破片(高さ37センチ、幅19センチ)は、背中の形に合わせて湾曲させるなど精巧に作られていた。前板は2枚に分かれて動きやすいようにするなど、機能性を重視。大人の心臓からへそあたりまでを防護し
たという。
よろいは厚さ約1センチで、剣や弓矢などにも耐えられるよう、ひもを横方向に通して強度を増すつくり。弥生時代の木製よろいは全国で十数例見つかっているが、これほど良好な状態で残っているのは珍しい。
当時の西日本は、倭国大乱の時代といわれながら、邪馬台国候補地の奈良盆地内を含めて戦乱状態を示す遺跡はほとんど見つかっていないという。市教委は「各勢力は冷戦状態のなかで、戦争に備えてよろいを保管
していたのかもしれない」としている。現地説明会は8日午前10時。
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