ID 8164
登録日 2008年 11月 4日
タイトル
よみがえれサクラ
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagano/news/20081104-OYT8T00729.htm
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元urltop:
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写真:
写真が掲載されていました
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このオオヤマザクラは、日清戦争(1894~95)か日露戦争(1904~05)の戦勝を祝って、地蔵久保の高台に植え替えられたという。高さ約15・5メートル、根回り約5・1メートルで、2005年に県天然記念
物に指定された。毎年4月下旬に濃いピンクの花を咲かせ、町内外から見物客が訪れる観光名所となっている。地域の住民は毎年2回、木の周囲の草刈りをして、大切にしてきた。
しかし、10年ほど前から新芽が伸びなくなり、2週間ほどだった開花時期が3日しかなかった年も。常連の見物客からは「花の色があせてきている」と、心配する声が上がっていた。
県文化財保護事業の補助を受けて、サクラの再生に取り組むことになり、樹木医に診断してもらったところ、木が腐る原因にもなるサルノコシカケが見られ、周囲の土壌が栄養分の少ない赤土で、踏み固められて根が伸
びにくくなっていることがわかった。
2日は、日本樹木医会県支部の樹木医約10人が集まり、根を傷つけないように丁寧に手で土を掘り、赤土を、黒土と土壌改良材に入れ替えた。今後は、土壌を豊かにするために、サクラの周囲にワラを敷く。
地蔵久保区の大藤益雄区長(68)は「世帯数が減り、高齢化で保護活動は年々、難しくなっているが、ワラの敷き替えなど、地域でできることを今後も続ける」と話す。
樹木医会県支部の小山明支部長(61)は「来年には葉の付き方が良くなってくるかもしれない。10年、20年たって少しずつ効果が出てくるので、地域で守っていくことが大切」と話していた。
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