ID 5076
登録日 2007年 10月21日
タイトル
薪ストーブで「ホカホカ里山再生」始動 宮城・川崎
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新聞名
河北新報
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元URL.
http://jyoho.kahoku.co.jp/member/news/2007/10/20071021t13016.htm
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元urltop:
-リンク切れ-
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写真:
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薪(まき)ストーブの利用を通して環境問題への理解を深めようと、宮城県川崎町に「川崎―仙台薪ストーブの会」が結成され、活動を始めた。会員自らが広葉樹を伐採、搬出、加工して割安な薪の生産を目指
す。作業の対価として地域通貨を発行し、薪と交換できる仕組みも導入する。炭づくりが廃れ、荒れた広葉樹林が多いため、メンバーは「手を加えることで里山はよみがえる」と森林の再生にも期待をかける。
7月に設立された薪ストーブの会は、NPO法人「川崎町の資源をいかす会」の下部組織の一つで、会員は川崎町や仙台市、山形市などの薪ストーブ愛好者約30人。本年度は町から借りた約1ヘクタールの広葉樹林か
ら切り出す。
広葉樹は30年ほどのサイクルで伐採すれば、「萌芽(ほうが)更新」で切り株から新たな芽が出る。日光が地表まで届いて種子の発芽も促し、樹林は再生されるという。しかし、製炭が衰退し、全国で広葉樹林の荒廃が
進み、樹木の老齢化で伐採の適期が過ぎつつある。
伐倒から玉切り、搬出、加工、乾燥、運搬まで、会員は薪づくりを一貫して行うため、市価より安く入手できる利点がある。薪は会員だけでなく、一般にも販売する。将来的には薪の保管場所を町内に確保する。
会が地域通貨「きもち」を発行するのも特色の1つ。一きもちは薪一束、薪づくりの作業1時間と同じ価値。会員が高齢化し、体力的に薪づくりが難しくなることを見越し、通貨を薪に換えられるようにする。
会長を務める東北大大学院環境科学研究科の新妻弘明教授は「自然と融和し、資源を無駄遣いせずに生活する昔の『なりわい』を復活させたい。身近な自然エネルギーの供給は、コミュニティービジネスの一つのモデ
ルにもなり得る」と話す。
11月中旬に初めての伐採を行う。薪ストーブに関心のある人を対象に会員を募集中。連絡先は川崎町の資源をいかす会事務局0224(87)2270..