ID 5343
登録日 2007年 11月11日
タイトル
見学企画に約30人 ながきの森事業
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新聞名
紀伊民報
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元URL.
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=135228
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元urltop:
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写真:
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森林の大切さを見つめ直す機会にと、田辺市龍神村のまちづくり団体NPO法人ええとこねっと龍神村は10日、トレッキングツアーを地元にある企業の森「ながきの森」で開いた。森を運営する松下電工(本社
・大阪府門真市)社員による森林育成の取り組みの紹介や現地見学のほか、ドイツからこのほど来日したチェーンソーアーティストのアンドレアス・マーティンさん(51)や地元の城所啓二さん(40)のチェーンソーアートシ
ョーがあった。
企業の森は県が推進してきた森林育成事業。環境保全に取り組む松下電工が名乗りを上げ、4月から植樹や下草刈りなどで管理運営をしている。総面積は約20ヘクタール。
龍神地域内にある企業の森に、地元住民にも一緒に関心を持ってもらおうと、同法人が初めて企画した。
募集に応じ、龍神村森林組合職員のほか田辺市や白浜町などから計29人が参加した。
ながきの森の遊歩道を散策した後、松下電工環境推進部の加藤康浩さん(44)が資料を見せながら、これまでの取り組みを紹介。「和歌山は松下電器産業の創設者、松下幸之助の出身地であり、ゆかりの地であることも
場所の決め手になった」「従業員ぐるみで活動に参加しており、また来たいという感想が多い」など、社員一丸で森林を育成する活動に参加していると報告した。
世界でも屈指の腕を持つマーティンさん、城所さんによるカービングショーでは、巧みにチェーンソーを操ってみるみるうちにフクロウやリスの作品が姿を現した。参加者は2人の技に真剣に見入った。
マーティンさんと城所さんが事前に制作していた、ドイツと日本のきこりの作品も披露。斧(おの)やチェーンソーを手にしたたくましさが漂う作品を前に、参加者からマーティンさんに「日本の木は作品にしやすいか」な
どの質問があった。
自然に興味がある人の参加が多かった。熊野古道の語り部をしている上富田町の裏地好晴さん(65)は「ながきの森にはケヤキなど落葉樹が多く植樹されていた。紀伊半島の自生林に多いシラカシなど照葉樹も合わせ
て育てるのもよいし、みんなでよいものを残していけたらいい」と期待を込めた。
龍神村森林組合の真砂佳明専務理事(39)は「普段は商材として見ている木を見直した。自分も雑木について考える機会が少なかったので、詳しい人たちに教えてもらえてよかった」と話した..