ID 4099
登録日 2007年 6月15日
タイトル
アイヌの漁船を復元中
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新聞名
苫小牧民報
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元URL.
http://www.tomamin.co.jp/2007/tp070615.htm
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元urltop:
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写真:
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白老町のアイヌ民族博物館は、アイヌが夏の漁期にメカジキ漁などで用いた「板つづり船(イタオマチプ)」の復元を進めている。樹齢220年のセンノキを素材に、手作業で造船し、8月下旬の完成を目指す。
板つづり船の復元は、白老アイヌの伝統的な造船技術を記録保存し、展示を通じてアイヌの海漁に関する知識の普及や昔ながらの漁文化の再現を目的とした。完成後は漁業に関する伝統的な儀式を行うほか、アイヌの
文化を再現する。
アイヌ民族が、内陸河川や湖沼で日常的に使った丸木舟(チプ)から構造船への発展過程をたどる上でも貴重となる取り組み。板つづり船は、丸太をくり抜いた船の側面に、板を縄で固定。船底を深くし、積み荷を多く積める
アイヌの造船の知恵が詰まった資料となる。
素材は、富良野の東大北海道演習林で育ったセンノキ(樹高22メートル、幹径80センチ)。切り倒した丸太はそのまま、板つづり船に生かして、博物館前のポロト湖畔で造船作業を進めている。
船の重心を確認し、丸太の年輪が詰まった部分を船底として、チェーンソーで船型に成形。今後、丸太を削る道具のチョウナやモッタを使い手作業で木をくり抜き、全長6メートル、幅0.8メートルに仕上げる。復元に臨んだ
学芸員の野本正博さんは「板つづり船は丸木舟から構造船に発展する過程をたどる上で重要な資料になる」と話した。
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