ID　3026

登録日　2007年 3月13日

タイトル

「休眠打破」

新聞名

宮崎日日新聞

元URL.

http://www.the-miyanichi.co.jp/column/index.php?typekbn=1&sel_group_id=6&top_press_no=200703132301

元urltop:

写真:

　

「休眠打破」という言葉を初めて知った。植物、気象関係の世界ではよく知られた現象でクマなど動物と同じように植物にも冬眠があり、春に目覚めることを言うのだという。
　その一つが桜。夏に翌春に咲く花芽を形成し、その後「休眠」に入る。そして冬の一定期間、５度前後の低温にさらされると、びっくりして眠りから覚め、春の気温上昇に合わせて開花の準備を始める。これが「休眠打破」 。四季の寒暖の差がある日本特有の現象だ。
　「休眠打破」のポイントは冬の一定期間、低温が持続すること。これがないといくら暖かさが早くやってきても、つぼみが膨らんで開花にはつながらない。冬が暖かい沖縄で、ソメイヨシノの木は育っても花が咲かないのは このためだ。
　桜の時期を迎え、記録的暖冬だった本県ではさあ一気に開花と思っていたら、いつものパターンの「桜前線北上」でなく、東京、大阪、福岡などより遅いという気象庁の開花予想が出て、面食らった。それによると、開花 予想日は平年より３日遅い今月２８日。
　原因は「休眠打破」に必要な冬の冷え込みが足らず、花芽が「春眠暁を覚えず」よろしく、まどろんだまま目覚めが十分でないため。ただ県内の桜の名所では、暖冬を見込んで桜祭りを早めたところもあり、想定外の予想 に戸惑いも広がる。
　ともかく春本番にはもう少し時間がかかりそう。そんな中、本県開催の女子プロゴルフツアー第２戦で大山志保選手が２位、前田久仁子選手が３位に入った。一気に満開とはいかなかったが、こちらの方は間違いなく「休 眠打破」も近い..

先頭 前ページ 次ページ 最後