ID 2649
登録日 2007年 2月 3日
タイトル
里山で広がるドングリ枯死 温暖化で害虫生息域拡大か
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新聞名
神戸新聞
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元URL.
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000231849.shtml
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元urltop:
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写真:
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兵庫県の里山では最も多い、ナラ類の樹木の枯死(こし)が、2004年度から1年で20倍に増えたことが2日、県の調べで分かった。被害は但馬地域だが、クリなど県南部に多い木にも広がっている。木を枯
れさせる虫が増えているためで、温暖化も要因の一つとみられている。今後、拡大が懸念される。(辻本一好)
ナラ類はドングリをつける落葉広葉樹。シイタケ栽培に使うコナラやクヌギのほかクリ、カシ、シイ、ミズナラ、ブナがあり、県内の広葉樹の56%を占める。
県の調べでは、ナラ類が枯れた森林の面積は〇五年度が百九ヘクタールで前年度の五・九ヘクタールの約二十倍。〇六年度も九十ヘクタール近くになる見込み。
原因は、長さ四ミリほどのカシノナガキクイムシ。虫についた細菌が幹の中で繁殖したのをきっかけに、枝や葉へ水分が流れなくなり木が枯れる。
被害は樹齢五十年以上の木に集中している。〇三年度までは、旧村岡町や旧関宮町の山間部に生えるミズナラだけだったが、〇四年度は旧日高町などに、〇五年度は但馬全域に広がった。〇六年度はコナラやクリ、
カシなどミズナラ以外の木も被害を受けている。
カシノナガキクイムシの繁殖によるナラ類の枯死は日本海側の県を中心に全国で広がっている。薪(まき)や炭に使われなくなり、繁殖しやすい大きな木が増えたためとされるが、原因は特定されていない。
氷ノ山周辺では標高七百メートル以下の木に被害が発生していたが、最近はより高地で発見されている。県森林保全室は「温暖化で気温が上昇し、ふもとより気温が低い山頂近くまで虫の活動域が広がっている可能性
もある」とみる。
県は〇五年度から枯れた木に薬剤をまいている。県和田山農林振興事務所は「一本枯れればすぐ手を打たないと、翌年は周囲の数百メートルに広がる。被害が見つかれば早めに連絡をしてほしい」としている。++/div
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