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- ID:
- ■HP 39687
- 年:
- 2017
- 月日:
- 0925
- 見出し:
- 傷がつくから「余裕」が生まれる パナソニック「5枚刃ラムダッシュ リミテッド エ
ディション」
- 新聞名:
- WIRED.jp
- 元URL:
- https://wired.jp/2017/09/25/panasonic-lamdash/
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- 傷がつくから「余裕」が生まれる── パナソニック「5枚刃ラムダッシュ リミテッド エディション」パナソニックは、メンズシェーバー「5枚刃ラムダッシュ」最上位機種(ES-LV9CX)の数量限定モデルとして、グリップに天然木を用いた「5枚刃ラムダッシュ リミテッド エディション」(ES-XLV9C)を発売した。高機能シェーバーに新たな付加価値をつけるべくパナソニックが進んだ道は「木材」を使用した新たなチャレンジだった。感性工学の視点から、工業製品と木材の関係を考える
TEXT BY KENIJI ISHIMURA facebook share パナソニックのメンズシェーバー「5枚刃ラムダッシュ リミテッド エディション」。ウォールナット、チーク、マホガニー、ローズウッド、バールウッドの5種が各種限定700台で発売されている。PHOTOGRAPH BY SHINTARO YOSHIMATSUラグジュアリー(luxuary)の語源は、ラテン語の「Luxus(ルクスス)」であり、日本語だと「贅沢」という言葉に置き換えられる。贅沢というと「浪費する」というイメージを抱きがちだが、時代の変化とともにラグジュアリーの意味も変わりつつある
ラグジュアリーの定義が変わりつつあるいま、パナソニックが限定モデルのグリップに「高級天然木」を使用したのは、いかなる思惑があるのだろうか。そこには日本人の「感性」に深い関わりがあった
克服する自然と共生する自然日本では建材はもちろんのこと、家具から道具、食器に至るまでさまざまな物を木でつくり、テレビが日本に普及したころは、その貴重さゆえに「木の箱」に入れられて居間に鎮座していた。このような木を使ったものづくりは日本人の感性によって育まれてきたものだという。商品開発における商品デザインと感性価値の考察をしている早稲田大学ビジネススクール教授の長沢伸也に話を訊いた
「西洋と日本の比較でいうと、木を愛でる感性は、日本人は優れていると思います。日本の感性は自然とともにあるもので、例えば庭をとっても日本庭園が自然を活かしています。一方で、西洋の庭は、ヴェルサイユ宮殿の庭ように植木や庭園は計算された角刈り風の幾何学美です。彼らにとって自然は共に生きるのではなく、人間が克服するものなんです」
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