v10.0
- ID:
- 38795
- 年:
- 2017
- 月日:
- 0617
- 見出し:
- 千歳市美笛「巨木の森」で調査開始 地図にまとめ観光資料に
- 新聞名:
- 苫小牧民報
- 元URL:
- https://www.tomamin.co.jp/news/area1/11529/
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- 千歳の自然保護協会(熊本進誠会長)は、千歳市美笛の「巨木の森」で、幹周3メートルを超える「巨木」の調査を今年も開始した。結果は新たな地図にまとめる方針で、巨木を生かした観光や自然散策に資する資料として生かそうと構想している。16日に現地を調べた会員ら7人に同行した
支笏湖の美笛キャンプ場近くに位置する「巨木の森」。このエリアには、樹齢300年以上のカツラ、ミズナラの大木がそびえ立ち、いつしかこの名で呼ばれるようになった。木々がうっそうと茂る森の中は、どこか厳かな雰囲気を醸し出している
同協会は2003年にも、巨木の森の地図を作製した。当時は幹周長5メートル33のハルニレなど6種54本の巨木を掲載した。前回作製から10年以上の年月が経過し、地域では倒木や地形の変化なども見られるようになった
より精度の高い地図とするため、GPS(全地球測位システム)を活用する手法で「新地図」作りに向けた調査を開始した
場所は美笛キャンプ場の入り口から管理棟にかけた約860メートルの道路付近が中心。調査は根元から高さ1・3メートルの部分で、幹周長3メートル以上の巨木を確認する。昨年はどこに巨木があるか位置を調査。16日の調査は、幹周長の計測とGPSを使用し正確な位置を記録する作業を行った
メンバーは、人に取り付くダニや木の幹に巻き付いたツタウルシに注意しながら、ササやぶの中に分け入って巨木の幹周長を計測。種類を確認しながら写真撮影し、GPSで場所を記録した。同協会の明野宣子さんは「14年前の地図と比べて、同じ木かどうかを照らし合わせるのが大変。判断しにくいです」と調査の苦労を語るが「より正確な地図を作りたい」と力を込める
この日はイタヤカエデ、ヤチダモ、ハルニレ、ミズナラなど、6種類約60本の巨木を調査。幹周7メートル55のカツラもあったという。熊本会長は「これほど立派な木がたくさんある場所はない。今後製作する地図は、巨木巡りに使える資料にするなど観光にも役立てられるようにしたい」と話している
..