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- ID:
- 37898
- 年:
- 2017
- 月日:
- 0313
- 見出し:
- 「奈良の木ツアー」で心身健康 県が効果実証、癒やしの力ＰＲ
- 新聞名:
- 産経ニュース
- 元URL:
- http://www.sankei.com/region/news/170314/rgn1703140034-n1.html
- 写真:
- なし
- 記事
- 県は昨秋に一般市民を対象に実施した森林を散策する「奈良の木ツアー」で、ストレスの軽減などの健康効果が各種検査で実証されたと発表した。ツアーは今秋も開催予定で、奈良の豊かな森林がもつ「癒やし」の力をアピールすることで、県内外の人を呼び込みたい考えだ
県は昨年１０月、明日香村や桜井市で、健康のために森林を活用する「森林療法」の考え方を取り入れたツアーを開催。２４～７４歳の男女１９人が参加した。明日香村では栢森周辺の古道森林を散策。川辺では深呼吸や瞑想（めいそう）をしてリラックス効果を高め、郷土食材を生かした昼食を食べたあとは、桜井市内の製材所を見学したという
ツアーには医師と看護師が同行。ツアー前後の心身の変化を計測するため、現地で血圧測定や血液検査などを実施した
血液検査では、心身のストレスによって増減するタンパク質「サイトカイン」の濃度を測定。血中のサイトカインのバランスによってストレスを５段階で表すと、参加者の多くが正常範囲だがやや疲労していることを示す「３」から、ツアー後は良好を示す「２」に変化した
また、「緊張」「怒り」「抑鬱（よくうつ）」「活気」「疲労」「混乱」の６つの気分尺度を同時に評価できる質問紙による調査「ＰＯＭＳ」も実施。ツアー後はツアー前よりも「活気」が向上し、逆に抑鬱など５つのネガティブ指標は低下したという
検査を監修した大阪大大学院の関山敦生（あつお）教授（心身医療）は、「森林ツアーが心身の調子を整えることが科学的に実証された形。半日森林ツアーに参加しただけでこれほどの効果が現れたことにはびっくりした」と評価する
奈良の木ツアーは今秋も予定されている。県担当者は「次回は奈良の名所と組み合わせたツアーを企画し、『奈良の木ファン』を増やしたい」と話した
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