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- ID:
- 37665
- 年:
- 2017
- 月日:
- 0222
- 見出し:
- 柳の街路樹跡見つかる 鳥取で国内初
- 新聞名:
- 毎日新聞
- 元URL:
- http://mainichi.jp/articles/20170222/k00/00m/040/097000c
- 写真:
- なし
- 記事
- 鳥取県埋蔵文化財センターは21日、鳥取市青谷町の青谷横木遺跡にある古代官道「山陰道」跡から、平安時代のものとみられる柳の街路樹跡が見つかったと発表した。平安時代以前の都の大路や地方の主要道に街路樹が植えられていたことは文献には記されているが、実際に樹木が発掘されたのは全国で初めてという
古代山陰道に並行した10世紀後半の盛り土約100メートルの区間で、18本の木の根や大量の木製のくいが2015年8~9月に見つかり、このうち8本の種類を調べたところ全てが柳と判明。さらに2本を年代測定したところ、9世紀後半~10世紀後半のものと分かった。木々は50センチ~2メートル間隔で並んでおり、同センターは人為的に植えられたと判断した
同センターによると、古代に街路樹が植えられていたことは、奈良時代の歌人、大伴家持が越中国の国司在任中に奈良の都大路を思って詠んだ歌「春の日に はれる柳を 取り持ちて 見れば都の 大路し思ほゆ」(万葉集)などで明らかとされていた
同センターは「地方の街道にも街路樹が植えられていたことを考古学的に裏付ける重要な成果」と説明。奈良教育大の金原正明教授(環境考古学)は「街路樹を植えるという中国の文化が都を経由して伝わったのではないか。実際の跡が見つかり、当時の状況や景観がより詳細に調べられる」と話している
青谷横木遺跡は青谷平野を流れる日置川の下流域にある。13年度から調査しており、「飛鳥美人」で知られる国宝・高松塚古墳壁画(奈良県明日香村)と同時期(7世紀末~8世紀初頭)とみられる、複数の女性(女子群像)を墨で描いた木板も見つかっている。律令国家で敷設された山陰道の遺構約300メートルのほか、土地を区画した条里遺構や木製の祭祀(さいし)具2000点以上も発掘されており、古代に官衙(かんが)(役所)があったと考えられている
現地説明会は開かれないが、今月25日から鳥取市上町の市歴史博物館で始まる発掘調査展で現地の様子を写したパネルや古代山陰道のイメージ図を展示する
ニュースサイトで読む: http://mainichi.jp/articles/20170222/k00/00m/040/097000c#csidxf183e14dcf8631c9faa78260ae6f68f
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