v10.0
- ID:
- るほど
37278
- 年:
- 2017
- 月日:
- 0116
- 見出し:
- [樹木で潤う](1)森林浴 冬でも効果
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元URL:
- https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170112-OYTET50007/
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- 葉が落ちて緑が少ないので森林浴の効果はない、と考えるのは間違い。千葉大学の宮崎良文教授(自然セラピー学)は「冬でも、森林浴のリラックス効果は(ほかの季節と)変わりません」と話す
リラックス効果の元として有名な、樹木の香り成分「フィトンチッド」は、木々が成長する夏場に増えるとされる。宮崎さんは「寒い冬は日照時間も短く、樹木はあまり活動しなくなるので香り成分も少ない。でも樹木に囲まれた環境が人間に与える影響は、ほぼ同じ」と指摘する
宮崎さんらは、緑のない都市部と木々の多い公園を歩いた時に、人の安らぎ感が生理的にどのように変わるか、季節ごとに比べた。調べたのは、リラックスしている時に高まる副交感神経の活動と心拍数など
四季を通して、都市に比べて公園の方が安らぎ感が高く、副交感神経の活動は活発で、心拍数が下がっていた。この研究成果は2013年の国内専門誌に掲載された
「森林浴セラピーは、香りだけではなく、風景や音といった環境全般の様々な要素が重要です」と宮崎さん。「冬は、手袋やマフラーなど、出かける前に防寒対策をすることが大切で、寒いと逆にリラックスできません」とアドバイスする
初詣で訪れる神社や寺院には、樹齢を重ねた木々も多い。1年の願いを込めると、心が清められる気がするのは、樹木のリラックス効果かもしれない
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