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- ID:
- 34786
- 年:
- 2016
- 月日:
- 0207
- 見出し:
- 足を止めればかれんなピンク 多摩川の土手・早咲きのカワヅザクラ開花
- 新聞名:
- 東京新聞
- 元URL:
- http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201602/CK2016020702000150.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- おとといは咲いていなくて通り過ぎちゃったけど、今朝はパッと咲いていて。うれしいですね。春になったなと感じます」 六日朝、川崎市中原区の等々力緑地に近い多摩川の土手。開店前の準備体操を兼ねて訪れていたという高津区二子の駄菓子屋店の木村順子さん(71)が、桜の木の下で笑った
ソメイヨシノ、オオシマザクラ、ショウカワザクラ…。土手にはさまざまな種類の七十本近い桜の木が等間隔で並ぶ。木村さんが笑顔になるのは、そのうち早咲きのカワヅザクラ五本が花開き始めたからだ。メジロ二羽も枝に留まった
木々は、二〇〇〇年に「多摩川等々力土手のさくらを愛する会」(菅田木一会長)の母体である「多摩川さくらの会」が植えた幼木などが今に至る。会事務局の鈴木真智子さんによると、基金をつくって寄せられたお金で幼木を買い、土手の管轄者の許可を得て植えた。市内外の会員が草むしりや水やりをし、以前からあったソメイヨシノと合わせて維持管理する。一時は百人以上いた会員は高齢化もあって十人ほどに減ってしまったそうだが…
それでもここは憩いの場。ジョギング中の人らが足を止めて写真に収めていく。週二、三回のペースで土手の四季を見続けて十五年になるという木村さんは、さまざまな種類の桜が順番に花開き、やがて新緑に包まれる景色を今年も想像しながら、「自然って、すごいですね」。
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