v10.0
- ID:
- 方針
34688
- 年:
- 2016
- 月日:
- 0118
- 見出し:
- 木曜はヒノキ風呂を 県の間伐材「浮きこ」で活用
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/local/saga/news/20160117-OYTNT50068.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- 木曜日はヒノキ風呂を楽しみませんか――。佐賀、唐津、嬉野、武雄各市など県内の21宿泊施設の浴槽が毎週木曜、ヒノキの「浮きこ」が浮かんだヒノキ風呂に変身している。浮きこの材料は県内で伐採された間伐材。間伐材を有効活用しようと企画された。主催者は「湯に浮かぶヒノキの香りを楽しみながら、リラックスしてほしい。森林についても考える機会にしてもらえれば」と話している。(植田優美) この取り組みは、「佐賀県のちょっと木になる木曜日事業」。佐賀市富士町を拠点に活動する環境保護ボランティア団体「こだまの富士さと倶楽部」が主催している。以前から交流のあった諸富家具振興協同組合(佐賀市)から、「森林を維持するために伐採して無駄になってしまう間伐材を、何かに活用できないか」という話を聞いて発案した
林野庁の2012年の統計によると、県の森林面積は県土全体の46%。このうち66%は、昭和の時代などに人の手で植えられた人工林で、その割合は全国1位だ。しかし、現在は山林を管理する林業関係者らが高齢化し、大きく育っても木材として活用されない木々があったり、土地の荒廃を防ぐために不可欠な間伐が追いつかなかったりといった問題がある
こうした話をよく耳にしていた「こだまの富士倶楽部」代表で旅館を営む山口勝也さん(52)(佐賀市富士町)は、「木の良さを実感することが、森林問題に目を向けるきっかけになるのでは」と取り組みの趣旨を説明する
浮きこの制作は、諸富家具のメーカー「レグナテック」に依頼。ヒノキは多良岳山系や金立山系など県内で伐採されたものを使っている
直径約9センチの丸ボーロ形で、表面にこだまの富士倶楽部の理念「有明たからの海も天山の一雫いってきから」に基づいたイメージキャラクター「こだまちゃん」のイラストをあしらった。浴槽によって、20~40枚ほどの浮きこを浮かべている
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