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- ID:
- 35553
- 年:
- 2016
- 月日:
- 0601
- 見出し:
- 新島襄から徳富蘇峰へ、カタルパの木の花咲く
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/national/20160530-OYT1T50045.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- 福岡県久留米市御井町の高良大社参道口と近くの御井小に、白いかれんな花をつける米国原産の落葉樹「カタルパ」がある
同志社大の創設者・新島襄じょう(1843~90年)とゆかりのある木で、地元の同大出身者らは「久留米を訪れた新島がもたらしたものではないか」と思いを巡らせている
米国留学から帰国した新島は1875年、同志社大の前身、同志社英学校を設立した。80年に米国からカタルパの種子を取り寄せ、教え子で熊本出身のジャーナリスト、徳富蘇峰(1863~1957年)らに贈ったとされる。現在、熊本市の徳富記念園や京都市の同志社女子大などにもカタルパの木がある
同志社大出身で久留米市高良内町の赤司俊秀さん(73)が自宅近くにカタルパがあるのを知ったのは8年ほど前。新島との縁を感じ、新島襄全集に収録されている日記を調べていたところ、1880年11月に気になる記述を見つけた
日記によると、新島は熊本に帰郷していた蘇峰に会うため、九州を訪れ、久留米に宿泊した。その際、地元の有力者と会ったことをうかがわせる記述があり、高良大社の宮司の名前もあったという
赤司さんは「この時に種子が贈られたのではないか。ただ、由緒ある高良大社の境内に外国の木を植えることははばかられ、参道と小学校に植えたのでは」と推測する
卒業生でつくる同志社校友会久留米クラブは、新島ゆかりのカタルパを知ってもらおうと、参道口のカタルパに案内板を取り付けたり、苗木を市内の三本松公園に植えたりして啓発に取り組んでいる
参道口のカタルパ(高さ約10メートル)は今月中旬頃から花を付け始めたが、見頃は短く、既に散り始めている。赤司さんは「多くの人にカタルパの存在を知ってもらい、歴史のロマンを感じてほしい」と話している
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