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- ID:
- 44617
- 年:
- 2019
- 月日:
- 0419
- 見出し:
- 世界遺産まで飽きずに歩ける道
- 新聞名:
- 日経テクノロジーオンライン
- 元URL:
- https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/mag/ncr/18/00013/041500009/
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写真1 ■ 2018年9月に改修整備が完了したJR姫路駅北側の「大手前通り」南工区。幅員約16mの自転車歩行者道に、オープンカフェの出店などを想定して広さ100m2のウッドデッキの空間を設けた(写真:生田 将人)[画像のクリックで拡大表示]写真2 ■ 大手前通りは駅から姫路城へ続く道として、1955年に完成した。今回の改修では、写真手前側の約400mに花壇やウッドデッキを整備した(写真:生田 将人)[画像のクリックで拡大表示]写真3 ■ 改修前は歩行者と自転車が歩道上に混在していた。左は地下出入り口部(写真:姫路市)[画像のクリックで拡大表示] 「歩道には地下出入り口や車止め、モニュメントなど、空間を構成する要素が多かった。煩雑にならないように、デザイン検討会議でプロポーションや細かなディテールを詰めていった」。デザイン監修を担当したナグモデザイン事務所(東京都渋谷区)の南雲勝志代表はこう話す。例えば、地下駐輪・駐車場の出入り口の改修では、細い部材やガラスを多用するなどして存在感を軽減した
大手前通りの歩道は幅員約15mで、もともと広い。設計を担当した日建設計シビル(大阪市)の開発部門設計部の八木弘毅氏は、計画当初を次のように振り返る。「駅から城に向かって通過するだけの道になっており、もったいないと感じていた。長時間、滞留できる場をつくれば周辺エリアに回遊性が生まれ、街全体を大きく活気付けることにつながると考えた」
そこで、圧迫感のある箇所を中心に樹木を間引いて、新たに生まれたスペースを、休息やにぎわい創出の場として活用した
特に目を引くのが、姫路市産のスギで仕上げた歩道のウッドデッキの空間だ。商業施設が集積する「商業にぎわい・活用ゾーン」を中心に5カ所に配置(図1、2)。このうち4カ所は100m2の広さを持つ。沿道店舗のオープンカフェやマルシェの出店、イベントを想定した
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