v10.0
- ID:
- 44283
- 年:
- 2019
- 月日:
- 0315
- 見出し:
- 交流・別れ・流浪/36 3都を巡った巨木/2 風雪耐えた、高樹齢の良材 /奈良
- 新聞名:
- 毎日新聞
- 元URL:
- https://mainichi.jp/articles/20190312/ddl/k29/040/398000c
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- 万葉集には、他にも宮殿の材木を運ぶ民衆を描いた歌がある
宮材(みやぎ)引く 泉の杣(そま)に 立つ民(たみ)の 休む時なく 恋ひ渡るかも(巻十一 2645) 「泉の杣」は、泉河(木津川)に沿った材木山(杣)か。上流から流した材木は山背・木津で陸揚げした。逆に近江の田上山で切り出した藤原宮のヒノキ材は、巨椋池を経由し、下流から木津まで引いてさかのぼっていた。歌は、山からの搬出作業のようだが、木津での陸揚げのようにもよめる。「立つ」は、立ち働く
どの「宮」かは不明だが、多くの民が休む間も無く働いているのだから、材木はかなりの量だ。歌は「藤原宮…
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