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- ID:
- 43815
- 年:
- 2019
- 月日:
- 0129
- 見出し:
- 県立相原高のクスノキ 樹齢100年…「残すのは困難」
- 新聞名:
- 東京新聞
- 元URL:
- http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201901/CK2019012502000145.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- リニア中央新幹線の新駅整備に伴い3月いっぱいで移転する県立相原高(相模原市緑区)に、ひときわ目を引くクスノキがある。約1世紀にわたり地域に親しまれてきた巨木も、幹内の空洞化が進み倒木の恐れがあるとして、周辺の開発を進める市は「所有者である県と協議して考えたいが、残すのは難しい」との見解。市民からは「寂しい」と惜しむ声が上がっている。 (曽田晋太郎) 相原高は新駅ができる橋本駅前に位置し、約九・八ヘクタールの敷地にはイチョウやヒマラヤスギをはじめ、約二百種の樹木が立ち並ぶ。校内の一部通路は一般に開放され、四季折々の風景が住民らの目を楽しませてきた
クスノキは高さ約十六メートル、幹の周囲約五メートル。一九二三年の開校時に初代校長が植樹したと伝わり、樹齢は約百年とされる。二〇〇八年には市の保存樹木にも指定された
相原高は四月、約一・五キロ西の場所に移る。移転に伴い県教育委員会は一昨年、卒業生や住民から保存の要望を受け、クスノキの診断を樹木医に依頼。根元付近の幹内の約六割が空洞になっており、移植は困難との結果が出た。それ以降、倒木の恐れから、クスノキの周りはフェンスで囲われている
「百年の歴史ある木が切られてしまうのはショック」。市民団体「橋本の緑と安心を守る会」の共同代表・吉田加代子さん(57)はこう口にする
一昨年春、別の市民団体が企画した校内の散策会で初めてクスノキを見た。吉田さんは「駅前の開発が進む橋本で、豊かな自然があるのは心がなごむ。緑地を最大限残し、この土地を大事にしたまちづくりを進めてほしい」と市に注文を付けた
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