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- ID:
- 43620
- 年:
- 2019
- 月日:
- 0108
- 見出し:
- 「こうべ花時計」そば62年前に記念植樹 故高松宮のクスノキ保存へ
- 新聞名:
- 神戸新聞
- 元URL:
- https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201901/0011952401.shtml
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- 神戸市役所本庁舎の再整備に伴い移転される「こうべ花時計」のそばには、62年前の始動を記念して昭和天皇の弟、故高松宮が植樹したクスノキがある。3本が寄り添って生えているうちの1本とされるが、記録が乏しく、どの1本かは定かではない。ほかの樹木の伐採を予定する中、皇室ゆかりの1本を残すため、市は3本とも市役所南の東遊園地に移すことを決めた。(若林幹夫) 国内初の花時計として1957年4月26日、市役所2号館開庁に合わせて設置された。50周年の際に市がまとめた資料には、完成時の説明として「花時計南西に高松宮殿下がクスノキを記念植樹されました」と記載。位置関係から3本のうちのいずれかと分かるが、植樹の手掛かりは花時計周辺にも残されていない。2本が加わった時期や経緯も不明という
2号館開庁と花時計の始動は当日の神戸新聞夕刊にも「大花時計も動き出す」と記され、紙面には高松宮による記念植樹の写真などが並ぶ。花時計の始動ボタンは高松宮妃が午前9時27分に押した。150羽のハトと七色の風船1100個が放たれたとの描写から式典の華々しさが伝わる
庁舎の建て替えに伴い、冷房設備を集約した施設を造るため、花時計の移設が決定。合わせて記念植樹されたクスノキの保存に向け、市が資料などを調べたが、特定できず、3本とも約500メートル南の東遊園地に移すことにした
いずれも15メートルほどの成木に育ち、根が地中で絡んでいるとみられる。1月中旬にも掘り起こし、根を切り離すなどして1本ずつ運び、東遊園地の噴水近くに植える。一方、花時計も今春、同遊園地内で再始動する予定だが、暫定的な措置で、最終的な移転先は決まっていないという
花時計などを管理していた市公園部管理課の担当者は「無事に運んで移植できても定着するかはまだ分からない。せっかく高松宮さまが植えてくださったクスノキなので残ってほしい」と話している
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