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- ID:
- 42015
- 年:
- 2018
- 月日:
- 0705
- 見出し:
- 枝に葉が…ない 不思議なクスノキ“意外”な原因
- 新聞名:
- 神戸新聞
- 元URL:
- https://kobe-np.co.jp/news/sanda/201807/0011415184.shtml
- 写真:
- なし
- 記事
- 兵庫県三田市川除、JA兵庫六甲の農産物直売所「パスカルさんだ一番館」近くの歩道を歩いていると、おかしな形のクスノキ5本ほどが目に入った。幹の部分に葉が密集し、枝は寒々しく空に向かって伸びている。周囲を調べるとさらに10本ほど見つかった。昨年は普通の木だったのに、いつの間にか姿が変わったようだ。でも一体、どうして? 木の診断や治療を行う樹木医の小西朋裕さん(49)=同市=に見てもらった。クスノキを見上げ、「ああ、枝はもう死んでますね」と小西さん。クスノキは寒さに弱く、秋や冬にせん定し過ぎると、寒さに耐えられず枝が枯れてしまう可能性があるという
クスノキを所有するJA兵庫六甲三田支店によると、日常の手入れは業者に頼んでいて、昨年は6、8、11月にせん定を行った。今年5月ごろから、幹の部分に葉が茂るなど異様な見た目が目立ち始めたという
この冬の三田は例年よりも寒かった。気象庁の統計によると、1日の平均気温は1月が平年を0・8度下回る1・5度で、2月も平年以下だった。1月は31日間のうち28日で最低気温が氷点下を記録。水道管の破裂も頻発し、2月には氷点下9・2度まで落ち込んだ日もあった
小西さんは「今年は特に寒く、クスノキが越冬に必要なエネルギーを蓄えられなかった」と説明する
ただ朗報もある。小西さんによると、木の幹は生きているため、鮮やかな緑色の葉はこれからも成長する。今後も肥料などを与えて手入れを続ければ、新しい枝が伸びてそこに葉が茂り、元の姿になるという
「確かにこの冬は寒かったが、今ごろになって影響が現れるとは…」と同支店の担当者。しばらく業者に任せて様子を見守るという
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