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- ID:
- 41182
- 年:
- 2018
- 月日:
- 0402
- 見出し:
- 樽見の大桜、今年も開花 枯死寸前から順調に回復
- 新聞名:
- 神戸新聞
- 元URL:
- https://www.kobe-np.co.jp/news/tajima/201804/0011127431.shtml
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- 樹齢千年ともされる国の天然記念物「樽見の大桜」(兵庫県養父市大屋町樽見)が、今年も開花した。1993年ごろには木が腐り、一時は枯れてしまう寸前だったが、樹木医らの献身的な手当てで、樹勢が回復してきている。今年は本格治療開始から約20年の節目として、13日に現地説明会や、研究者らも参加する記念講演会が同市で開かれる。(桑名良典) 養父市教委によると、樽見の大桜は高さ13・8メートル、幹回り6・3メートル。県内最大のエドヒガンザクラとされ、地元では「仙桜」と呼ばれて親しまれている。しかし93年ごろには花や葉が少なくなり、枯死寸前の状態に陥ったという
こうした状況を受け、文化庁や県教委に加え、県内の樹木医らも立ち上がり、97年から幹の負担を軽くするための支柱建設を開始。その後、土壌改良をしながら、地面から水分と栄養を吸い取る「不定根」と呼ばれる根を養生するなど、本格的な治療を進めてきた
3月30日には、樹木医の宮田和男さん(77)=朝来市=と稲葉広さん(39)=養父市=の2人が現地を訪れ、大桜の現状を観察。「不定根」を切らないように保護カバーを外し、成長の様子を確認した。宮田さんは「いくつかの枝が新たに成長しており、回復ぶりが目立つ」と目を細める。現在満開となっており、地元住民によると例年より10日ほど早いという
「大桜」の見学、現地説明会は13日午前10時から開かれる。また大桜の20年間の治療の取り組みを振り返る講演会は、午後1時半からは養父市立おおやホール(同市大屋町)で。菌類による樹木の病気を研究している専門家や、洋画家の伊藤晴子さんが「画家の見る巨樹」と題して講演する。養父市教委社会教育課TEL079・664・1628
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