v10.0
- ID:
- 26909
- 年度:
- 2013
- 月日:
- 0222
- 見出し:
- ひょっこり往事の水抜き栓
- 新聞名:
- 長崎新聞
- 元URL:
- http://www.nagasaki-np.co.jp/news/kennaitopix/2013/02/22024340009709.shtml
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 大村市東野岳町にある築堤から350年になる県内最大級の農業用ため池「野岳湖」の水が、かさ上げなどの改修工事に伴い抜かれている。高さ約17メートルの堤に沿ってずらりと並ぶ木製の水抜き栓が姿を現し、昔ながらの雰囲気を漂わせている。
野岳湖は1663(寛文3)年に完成した周囲4キロ、貯水量約120万トンの人造湖。捕鯨で巨万の富を得た大村藩の深澤儀太夫が社会貢献として私財を投じ造ったという。現在も周辺の田畑123ヘクタールを潤しており、周りには公園やキャンプ場が整備されている。農林水産省の「ため池百選」に選ばれ
ている。
老朽化し、漏水があったため県は2008~14年度の工期で約10億円かけ、約190年ぶりとなるかさ上げ工事などを行っている。湖の水は昨年10月に抜き、来年から水をため始める予定。周辺の水田では、今年は作付けは行われない。
水抜き栓は直径15センチで、松の木でできている。堤にある108個の穴をふさいでおり、水位に応じて抜くと、水は堤内の管を通じ田畑へ送られる。管の一部は築堤当時のままだが、栓は改修工事で鋼製のスライド式に交換し、穴の数も8カ所に減らす。
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