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- ID:
- 26856
- 年度:
- 2013
- 月日:
- 0215
- 見出し:
- 過疎集落で古里交流の桜祭り
- 新聞名:
- 中国新聞
- 元URL:
- http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201302140029.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 廿日市市虫所山(むしところやま)にある住民5人の大虫集落で4月、元住民たちが「大虫さくらまつり」を初めて開く。地元のシンボルで市天然記念物のシダレザクラが満開となる時季に合わせて、民話に基づく劇などを広く楽しんでもらい交流を深める。
市佐伯支所から約6キロ北の山あいに田畑が残る集落には、65歳以上の4世帯5人が暮らす。林業が盛んだった1960年ごろに約150人が住んでいたが、63年の38(さんぱち)豪雪の影響で多くが市内の都市部などへ移住した。農作業や神社の清掃に通う元住民もいるが、2010年を最後に秋祭り
が途絶えるなど、集落の営みは薄らいでいる。
シダレザクラは高さ約5メートルの古木で、かつては住民が花見を楽しんだ。名物の木にまつわる民話を基にした佐伯地域の劇団あじさいの演目「おそめ桜」を知った元住民が「思い出の木の前で演じてもらいたい」と発案。昨年12月に15人で実行委員会をつくった。「このままでは古里が忘れられる」との危
機感が活動を後押しする。
まつりは4月21日午前10時から。同劇団のステージに加えて、市民による合唱やオカリナの演奏、元住民たちが作ったすしや菓子の販売がある。集落の住民も手伝う。
市総合政策課によると、20世帯未満で住民の半数以上が65歳を超えた「限界的集落」は山間部の佐伯、吉和地域を中心に09年時点で13カ所ある。
実行委員長の斉藤真治さん(63)=同市津田=は「今後は元住民の高齢化も進む。多くの人が大虫を訪れるきっかけにしたい」と話している。実行委=電話0829(40)1978。
【写真説明】さくらまつりの計画を話し合う実行委員会のメンバー
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