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- ID:
- 31631
- 年度:
- 2014
- 月日:
- 1025
- 見出し:
- 瀬戸内海の風 実は踊る
- 新聞名:
- 朝日新聞
- 元URL:
- http://www.asahi.com/articles/ASGBG1CRZGBFPLXB56J.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 写真・図版
オリーブの新漬けを炊きあげた「オリーブご飯」。口に運ぶと淡いだしとオリーブ独特の香りが広がる=香川県小豆島町の旅館「島宿真里」
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■小豆島のオリーブ 栽培100年超
摘み取ったばかりの実が板の上を勢いよく転がり落ちている。踊っているように――。
今回の「ここだけの話」
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瀬戸内海に浮かぶ小豆島(香川県)はいま、オリーブ収穫の最盛期を迎えている。栽培面積が島で最も広い「東洋オリーブ」の作業場では、収穫した実を洗い、仕分ける作業に忙しい。たくさんの実を転がし、混じった微細な葉や軸を取り除いていく。
香川県はオリーブ収穫量の国内シェアが99%を誇る。1908年、国は三重、鹿児島、香川の3県でオリーブの試験栽培を行った。地中海のように温暖な気候で風が通る小豆島の環境が最も適合し、定着した。
瀬戸内海を見渡せる高台では、あちこちで4、5メートルの高さのオリーブの木の枝が風に揺れている。いま、鈴なりになった実を、島の人たちが手を伸ばし、一粒ずつ採っている。東洋オリーブ営業部長の藤塚隆さん(49)は「島の人々はこつこつと仕事をしてくれます」と話す。実を傷つけないよう、手作業に
こだわっている。
20年ほど前、健康志向が高まり、オリーブオイルに注目が集まった。以来、消費者の中に「少しでもいいものが欲しい」と商品選別の動きが出てきた。安価な輸入ものが次々と出回るが、小豆島のオリーブは安定した人気を保っている。
■シャキシャキ ご飯に カクテルに
ふたを開けると、つやつやしたご飯と、オリーブの「新漬け」が姿を現した。土鍋でたいた「オリーブご飯」だ。
瀬戸内海・小豆島(香川県)の旅館「島宿真里」の人気メニュー。島のオリーブ収穫量は国内シェア9割を誇る。丁寧に摘み取られた青い実を塩水に漬けたのが新漬けだ。それを米と一緒にだしで炊き込んでいる。
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