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- ID:
- 23383
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0206
- 見出し:
- 筑波大学菅平高原実験センター技術職員・池田雅子さん
- 新聞名:
- 毎日新聞
- 元URL:
- http://mainichi.jp/area/nagano/hito/news/20120205ddlk20070053000c.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 森の素晴らしさ伝えたい--池田雅子さん(48)
茨城県つくば市の筑波大学の施設、菅平高原実験センター(上田市)で10年度から「ナチュラリスト養成講座」の運営を担う。ナチュラリストとは、センター内の自然や樹木の種類などを解説しながら、約2時間のガイドができる人。11年度までに県内外の男女20~70代、延べ52人が受講した。
「これまでガイドは私を含め6人でした。講座を終えて一人前のガイドが増えれば、より多くの人に菅平の自然に触れ合ってもらえる」と期待する。
センター内には豊富に樹木が育ち、秋にはキノコ、冬には雪上の動物の足跡、凍り付いた高さ10メートルの滝など、四季折々の表情が楽しめる。大学が実施する森林実験にも触れることができる。しかし、、通常は非公開のため、企画ツアーへの応募や、自然環境に意識が高い市民団体などからの見学
要望は多い。「申し込んでもらっても現状では年間300人が限度。断ることも多い」と残念がる。
佐久市出身。京都市内の大学を卒業後、佐久市内の製造業会社に入社。結婚して退社し、子2人を出産した。専業主婦だった16年前、突然、体がだるくて何も手につかなくなり、病院で「慢性疲労症候群」と診断された。「家事と子育ては、ほとんどできない状態。病院では(全患者のうち)1%しか治らない
と言われた」
多くの人に会うと、不安でめまいを覚えるようになった。孤独に沈む中、気分転換で夫や子供と散歩に出掛けた身近な森林が「奇跡的な力」を与えてくれた。
「家で森の情景を思い出しながら図鑑も駆使して、はがきに1日1枚、鳥や植物のパステル画を描いた。心が落ち着き、絵だけは描きたいと思った」。繰り返すうち、気分が軽くなり、数年で完治した。「森の中で心が落ち着き、人の心理に好影響がある」と実体験を伝えようと、36歳の時から心理学と森林生
態学を学び始めた。
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