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- ID:
- 26131
- 年:
- 2012
- 月日:
- 1210
- 見出し:
- 県内初の温室用ボイラー実証実験
- 新聞名:
- 東日新聞
- 元URL:
- http://www.tonichi.net/news/index.php?id=26094
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 豊橋市は、木質ペレットを温室用ボイラーの燃料にする愛知県内初の実証実験を始めた。来春までかけて経済・環境両面での効果などを検証し、その後の実用化につなげたい考え。豊根村産を使用することで東三河の地域連携を促す狙いもある。
温室の暖房の燃料として主に使われる重油は価格が不安定で、農家の経営を圧迫する問題が指摘されている。
代替燃料を模索する中で豊橋市は、全国的に導入が広がる木質ペレットに着目。同市下条西町にある施設園芸農家の沼野一佳さん(36)のビニールハウス1棟(290坪)に専用のボイラーを設置し、先月22日から実証実験を始めた。
木質ペレットは木屑を固めて作った燃料で、安定供給が可能。経営面でのメリットのほか、重油に比べ排出される二酸化炭素を10分の1程度に抑えられ、環境にも優しい。
実験では、豊根村産の木質ペレットを使用。間伐材の処理が課題の同村にとって、市場が広がれば森林保全の面でも効果が期待できる。
まだ費用は重油に比べ2 割ほど割高だが、沼野さんは「普及すれば価格は下がるはず」と見通す。
来年3月中旬までかけて県東三河農林水産事務所が、適正な温度管理ができているかや作物が順調に育つか、機械の操作に問題はないかなど検証する。
実験の委託先にいち早く手を上げた沼野さんは営農の安定化に加え、豊根村産を使うことで「みんなで生き残っていくモデルになれば」と東三河の地域連携に期待を寄せる。
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