v10.0
- ID:
- 23240
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0120
- 見出し:
- 「半浸水式」で栽培手軽
- 新聞名:
- 中国新聞
- 元URL:
- http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201201200002.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 東広島市八本松町の広島県立総合技術研究所農業技術センターが、水稲用の育苗箱を水に浮かべて葉菜類を育てる独自の「半浸水フロート式栽培法」研究を進めている。育苗ハウスの通年利用を目指す。
パイプや木材で枠を作り、ビニールシートを敷いた簡易プールに深さ約10センチ水を張る。厚さ3センチの発泡スチロールの板を浮かべて育苗箱を載せると底面が約5ミリ水につかった状態で安定する。
箱の底面の穴から常時水が入り、水やりの負担が軽減。箱は水に浮いて水平を保ち、地面を平らにならす必要もない。イネと葉菜類を同じ設備で栽培できるため、箱の移動や畝を作る手間も省ける。初期費用は約10アールの水田に必要な箱18個分で約8千円と試算する。
センターは2010年から研究を始め、イネのほか、既に水耕栽培の実績があった青ジソや小松菜を約20平方メートルで試験栽培した。箱を地面に置く従来の栽培法に比べ、小松菜はやや生育が遅れたものの、イネや青ジソはほぼ同様に育った。
今後も肥料の量や日照時間を変えるなど研究を深める。20日午後1時半~4時、センターで研究成果発表会があり、栽培法を解説する柳本裕子副主任研究員は「より商品価値が高い、ホウレンソウやサラダ菜などの栽培にも取り組み、実用化を進めたい」としている。
【写真説明】半浸水フロート式栽培法でシソを栽培する柳本副主任研究員
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