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- ID:
- 24862
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0724
- 見出し:
- [おがさわら航記]桑の木山 姿消す固有種
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news/20120724-OYT8T00169.htm
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 父島から船で2時間の母島。ほぼ中央に位置する「桑の木山」には戦前、高さが10メートルを超える固有種のオガサワラグワが至る所に生えていたという。しかし今は外来植物のアカギに脅かされている。
アカギは薪材として明治時代に持ち込まれると、あっという間に森を侵食。現在は母島の森の約15%に広がっている。
森の脅威となっている外来種のアカギ。伐採しても切り株から新芽が次から次へと出てくる(母島で)
伐採しても切り株からすぐに新芽が伸びてくる。地面に落ちた無数の種子を取り除くのも困難を極める。やむなく幹にドリルで穴を開け、除草剤を注入する「立ち枯れ作戦」を展開しているが、「繁殖力が強くて駆除が思うように進まない」と森林生態系保全センターの藤田富二さん(58)は頭を抱える。
“アカギ山”に変容しつつあるこの森は、こうした事情から、世界自然遺産の登録区域から除外されてしまった。一度失った生態系の復元には、長い年月が必要だ。
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