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- ID:
- 23198
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0118
- 見出し:
- ブドウ、桃の木で皿や小鉢
- 新聞名:
- 山梨日日新聞
- 元URL:
- http://www.sannichi.co.jp/local/news/2012/01/14/8.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 富士吉田市下吉田5丁目に「工房 七丸」を構える荒井安昭さん(60)は、県の特産品であるブドウ、桃の木を使った木工品作りに取り組んでいる。ブドウや桃の木は、乾燥させると変形しやすいなどのため木材としては適さず、伐採された後の木は活用法があまりなかった。荒井さんは「反りや形、模様も全
て違う。整ってはないが、作品に味がある」と魅力を話している。
制作しているのはブドウの木を使った皿や小鉢、ワインラック、モモの木で作ったコースターなど約20種類。作品は手作りで中には富士山をイメージした形の作品もある。
荒井さんは15歳で市内の宮大工に弟子入りし、同市の小室浅間神社神楽殿を建築する際には棟りょうとして携わった。25歳で独立して建築会社を立ち上げたが、体調を崩した5年前からは工房で木工品作りに取り組んでいる。
ブドウ、モモの木で木工品作りを始めたのは2年前から。めいから依頼されてバターナイフを作った際、曲がっていて木材としては使いづらいブドウの木を生かして制作したところ、その独特の形の魅力に気が付いた。
作品に使うのは、甲州市勝沼町産のブドウの甲斐路や甲州、山梨市産のモモの木。ブドウは乾燥させても亀裂が入ったり、大きく反ったりするため、本来木材として使うのは難しい。モモの木も中心部が腐ってしまっているため、使える部分は少ない。
このため、作品づくりは「木材を使いやすい形に加工するのではなく、木材に合わせた形を作るという、本来とは逆の発想で作業しなくてはならない」(荒井さん)という。
作品は同工房や、今後インターネット販売も行う予定で、価格は1千~1万5000円ほど。荒井さんは「今後は巨峰など別の品種の木も使い、作品の幅を広げていきたい」と話している。問い合わせは荒井さん、電話090(3338)3473。
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