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- ID:
- 24211
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0507
- 見出し:
- 県内の枝葉や廃材で完熟堆肥
- 新聞名:
- 中日新聞
- 元URL:
- http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20120505/CK2012050502000022.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 各務原市の造園会社「オオタ」と岐阜大は、県内の林業現場から出た枝葉や建設廃材を再利用した高品質の堆肥を開発した。木質バイオマス(動植物由来の資源)を有効活用した「岐阜ブランド土壌」として商品化し、地産地消の資源サイクル確立を目指す。
廃材や枝葉を再利用した堆肥は他にもあるが、今回開発した堆肥は原材料の排出者を県内に限定。堆肥に適さないものが混じる恐れが少ないのが特徴という。
堆肥作りは、オオタが昨年春、自社の造園現場から出た枝葉をごみとして処分せず有効利用できないかと、岐阜大応用生物科学部の福井博一教授(生物生産科学)に相談したのがきっかけ。
堆肥は、枝葉や草を粉砕し、ニワトリや牛のふん、米ぬかなど七つの材料を混ぜて発酵させて製造。原材料に含まれる炭素や窒素の量を調べ、適切な含有量比になるように材料の量を加減することで、高品質な完熟堆肥になるという。
福井教授によると、十分発酵した完熟堆肥を使うと、糖度が高く、味の良い農作物が育つことが分かった。しかし発酵が不十分で、微生物による分解が適切でないと、堆肥中に過剰な窒素や炭素が残り生育障害を起こすという。
オオタは来年からの販売を目指す。担当者は「森林資源が豊かな岐阜だからこそ、資源活用サイクルをブランド化し、取り組みを全国に発信したい」と話している。
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