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- ID:
- 24033
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0413
- 見出し:
- 「奇跡の一本松」つながった命
- 新聞名:
- 朝日新聞
- 元URL:
- http://mytown.asahi.com/ibaraki/news.php?k_id=08000001204120005
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 昨年3月の東日本大震災で津波被害を受けながら、一本だけが奇跡的に残った岩手県陸前高田市の高田松原の「希望の松」。その子どもの苗たちが、つくば市の住友林業筑波研究所ですくすくと育っている。松笠から採取した種子から発芽させた苗で、研究所では「一本松の血筋を残し、復興の役に立て
ば」と大切に育てている。
松の苗は、ポットに植えられた高さ5センチから2センチの18本。苗の上の松葉からは、新たな小さな芽も出てきている。研究所木質資源グループ主席研究員の中村健太郎さん(45)と研究員の中川麗美さん(37)が、気温約23度、湿度約60%に設定した部屋などで、育てている。
中村さんらは、日本造園建設協会岩手支部からの協力要請で、「危機にひんしている松を助けよう」とのプロジェクトに参加、昨年4月22日に現地で松を調査した。その際に一本松から採取した松笠を受け取ったという。
研究所に戻り、松笠を調べたところ、すでに笠からは多くの種子が落ちてしまっていた。ところが解体すると、開ききっていなかった笠の下の部分に、未成熟ながら種が残っており、30個の松笠から25個の種子が採取できたという。
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