v10.0
- ID:
- 24023
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0412
- 見出し:
- ヒノキの間伐材でナメコ栽培
- 新聞名:
- 紀伊民報
- 元URL:
- http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=229699
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 和歌山県林業試験場(上富田町生馬)は、県産ヒノキの間伐材をナメコ栽培の原木に使った場合、最も発生量が多く、安定生産が見込める種菌品種を特定した。関係者は「ヒノキの間伐材を活用でき、林業の副収入にもつながる」と期待している。
近年、ナメコ栽培は、菌床栽培が主流になっているが、原木栽培の方が天然ナメコに近い味や形をしていて希少価値がある。しかし、原木栽培に使うブナやサクラなどの広葉樹は入手が難しい。最近の研究でヒノキの間伐材も原木に利用できることが分かったが、広葉樹に比べてナメコの発生量が少なく、ナ
メコ菌の品種によって収量に大きな差があった。
試験場では原木に伐採直後の23年生ヒノキ(直径10センチ、長さ1メートル)を使用。市販の11品種を植菌して育てた結果、「北研N201号」という種菌品種が最も適していることが分かった。
サクラの原木だと植菌1年目は発生は見られないが、ヒノキ原木では植菌後8カ月で本格的な発生が確認でき、2年目も収穫できた。ただ、3年目の発生はわずかで、原木の有効寿命は2年と分かった。
収量については、これまでサクラ原木の4割程度といわれていたが、今回の組み合わせでは6割程度まで増やせた。
坂口和昭主任研究員は「ヒノキの間伐材は容易に確保でき、真っすぐで軽量なので扱いやすい。1年目から収穫できることなどから毎年継続して安定生産が見込める」と話している。
..