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- ID:
- 23836
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0326
- 見出し:
- 県の樹木509種紹介 図鑑を自費出版
- 新聞名:
- 中日新聞
- 元URL:
- http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20120323/CK2012032302000144.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 県内に自生する全509種類の樹木を写真や線画、分布図を添えて紹介するオールカラーの図鑑「愛知県樹木誌」が、4月1日に自費出版される。県の林業職として働き、今月末で定年退職する新城市の県森林・林業技術センター技術開発部長兼主任研究員小林元男さん(60)=豊川市国府町=の
集大成だ。
図鑑はB5判、622ページ。1種類の樹木に1ページを使い、花や実、幹などの写真と線画、県内の分布図を解説文に添えている。
小林さんは千葉大農学部でツバキの育種を専攻し、1977(昭和52)年、県に林業職として就職。県鳳来寺県有林事務所を振り出しに森林や林業に関する研究を続けてきた。これまでにも新城や豊橋、渥美半島、宝飯、北設楽などの樹木や植物に関する著作を発表し、10年ほど前から県内に自生する
全ての樹木を紹介する図鑑作りに取り組んできた。
「一番苦労したのは写真」と小林さん。週末などの休みを使って県内各地に出掛けて撮ったが、「木によっては2、3年に1回、1週間程度しか花が咲かないものもあり、撮り逃したらまた次の機会に挑戦ということもあった」と振り返る。
精密な線画を自ら描き、1種類ごとに特徴などを書いた解説文もパソコンでこつこつと書いてきた。
「定年を機に、県民に少しでもお返ししなければと作った置き土産です」と笑い、「自然は複雑で奥が深い」と今後も研究を続けるという。
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