v10.0
- ID:
- 49766
- 年度
- 2011
- 月日:
- 0217
- 見出し:
- 県予算案(下)県産スギ販路拡大
- 新聞・サイト名:
- 朝日新聞
- 元URL:
- http://mytown.asahi.com/miyazaki/news.php?k_id=46000001102170001
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 生産量日本一(2009年)を誇る県産スギ素材。木材価格が低迷する中、県は官民一体で県産スギの販路を広げ、安定供給を図ろうと、「チームみやざきスギ」事業を行う。事業費1720万円で新年度当初予算案に盛り込んだ。製材所がチームを組んで共同出荷する取り組みを支援する。
県山村・木材振興課によると、県産スギ素材の価格は、ピーク時の1979年には1立方メートル当たり約3万5千円だったが、アメリカや東南アジアからの安い輸入木材が増えた影響で、今年1月現在は1万円程度に低下している。
ただ、一時期は8千円台まで下落した価格は、中国などでの需要拡大で、輸入木材の入手が難しくなってきたことから回復傾向にあり、79年に約50万立方メートルだった生産量も2009年には約120万立方メートルに増えている。
しかし、建築材として使われることの多い県産材は、製材所が個々に木材商社やハウスメーカーと取引することが多く、コストがかかったり、価格交渉で不利になったりしているという。
同事業は、これらの問題の解決を目指す。いくつかの製材所でチームをつくり、山林所有者から直納した原木を、チーム内で柱や梁(はり)などの部材ごとに製材を分担。チームとしてハウスメーカーに一括納入する態勢を構築する。
さらに、県は、県外で県産スギのトップセールスを行うとともに、これらのチームの納入先となる大口のハウスメーカーなどへの営業活動を県木材協同組合連合会に委託。同連合会は、企業訪問やニーズ調査などを行い、官民一体で販路拡大を目指すという。
県内の木材生産業者の団体である県造林素材生産事業協同組合連合会は、これまでも共同出荷を進めてきたが、連合会全体の生産量の10%に過ぎず、同連合会の浜砂金徳事務局長は「共同出荷は、市場価格の上げ下げの影響を受けにくいのでメリットがある。山林所有者にも利益を還元できるシ
ステムになる。大規模で、効率的な連携になることを期待している」と話している。
..