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- ID:
- 52406
- 年度
- 2011
- 月日:
- 1215
- 見出し:
- 県有林 一括委託で収益増
- 新聞・サイト名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/wakayama/news/20111214-OYT8T01305.htm
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 伐採+販売+植林 放置私有林に活用促す 日高川でモデル事業
モデル事業の対象となる県有林(日高川町田尻)
持続可能な林業経営を確立しようと、県は、県有林の伐採から販売、植林など一連の作業を一つの企業に委託するモデル事業を始め、14日から、企業を公募している。通常はそれぞれの作業を別々の業者が行っているが、一企業に一括して委託することで経費を抑え、収益を増やそうというもので、全
国初の試みという。近年、材木の価格は低下傾向にあり、私有林では放置された地帯も増えていることから、一括の委託をモデルとして確立させ、森林活用の活性化につなげる狙いもある。
これまでは伐採、販売、植林を個別に入札して、担当する事業者をそれぞれ決めていた。そのため、伐採した木を下ろすために山腹から麓の道路までに引いた架線を、植林作業の際には利用できないといった、不合理な点があった。県の試算では、一括することで3割の経費をカットできる見込み。モデル
事業が成功すれば、今後は他の県有林でも実施していくという。
また、県内の山林の7割にあたる約26万3000ヘクタールは私有林だが、材木価格の低下から、伐採しない所有者も増えているという。整備されないままの森林が増えれば、日当たりが悪くなり、下草の生えない土壌に雨水が直接あたると、土砂が崩壊する恐れもある。そこで県は、今回のモデル事業の内
容を公表し、私有林での活用も促していく。
モデル事業の対象となる県有林は、日高川町田尻の約30ヘクタール。土地所有者は日高川町で、地上権は県にある。請け負う企業は、企画の内容を競う「プロポーザル(企画提案)方式」で決定する。募集期間は27日までで、20日には同町高津尾の日高川交流センターで現地説明会を行う。
問い合わせは、県森林整備課(073・441・2981)へ。
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